Quantowerをプロップファームで使う方法|ライセンス・設定・DD管理
公開: 2026-10-21 / 料金確認日: 2026-10-21
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Quantowerは無料版でもチャートと発注ができる、マルチアセット対応の取引ターミナルです。 この記事では「プロップファームで使えるのか」「いくらかかるのか」「どう設定するのか」を、 公式情報をもとに整理します。
1. 結論:Quantowerはプロップ向きか
結論から言うと、向いています。ただし条件があります。Quantowerは無料版でもチャートと発注ができるため、 プロップの評価に必要な最低限の機能はゼロ円で揃います。 有料版に課金する理由は「高度な分析機能が欲しいとき」であって、「取引するため」ではありません。
向いているのは、板情報や出来高分析を重視するトレーダーです。 逆に、軽さと単純さを優先するなら別の選択肢があります(7章で詳述)。
2. Quantowerとは(他ツールとの違い)
Quantowerは、先物・株式・FX・暗号資産を1つの画面で扱えるデスクトップ取引ターミナルです。
| ツール | 強み | 位置づけ |
|---|---|---|
| Quantower | 多機能・無料版あり・接続先が多い | オールラウンド |
| ATAS | 出来高分析・フットプリントに特化 | 分析特化 |
| Bookmap | 板のヒートマップ・大口の可視化 | 板観察特化 |
| Tradovate | 軽量・先物特化 | シンプル志向 |
優劣ではなく用途差です。「板を見たい」ならBookmap、「出来高の偏りを見たい」ならATAS、「1つで全部やりたい」ならQuantower。 プロップの規約遵守という観点では、どのツールを使っても条件は同じです。
3. 自分のプロップで使えるか確認する方法
ここが最も実務的な話です。Quantowerが使えるかは、プロップ側の契約次第で決まります。
① 対応データフィードを確認する
プロップは独自のデータ接続を指定します。多いのはRithmicとTradovateです。Quantowerはこの両方に対応していますが、 「業者がQuantowerを許可しているか」は別問題です。
② 業者の公式ヘルプを探す
探す場所は以下です。
- 業者サイトの「Platforms」「Trading Platforms」ページ
- ヘルプセンターの「Supported Platforms」記事
- 契約時のウェルカムメール
- 口座管理画面の「接続情報」欄
③ 非対応の場合の代替を考える
業者が独自プラットフォームを指定している場合、外部ツールは使えません。 たとえばTopstepは「TopstepX」が標準で、外部ツール経由の取引は制限されます。ツールを契約する前に、必ず業者の指定を確認してください。
主要なプロップファーム5社について、Quantowerの対応状況を公式ページで確認して整理しました。Quantowerが使えるプロップファーム|5社の対応状況を公式情報で比較で、業者ごとの接続方式まで確認できます。
4. ライセンスの選び方
2026年10月時点の公式料金は以下です。
| ライセンス | 月額 | 年間(-30%) | 買い切り |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | — | — |
| Advanced Features | $30 | $252 | $650 |
| All-in-One | $70 | $588 | $1,690 |
※ 2026年10月21日時点。最新の価格は公式サイトでご確認ください。
Freeでも取引はできます。制限は「接続数1つ」「チャートあたりインジケーター2つまで」などです。
どれを選ぶか
| 状況 | 選択 |
|---|---|
| まず試したい | Free(7日間の全機能トライアルも併用) |
| 出来高分析だけ欲しい | 個別モジュール(Volume Analysis $35/月) |
| 全部入りが欲しい | All-in-One $70/月 |
| 長く使うと決めた | Lifetime $1,690(月額換算で約24ヶ月分) |
個別モジュールという選択肢
All-in-Oneを買わず、無料版に必要な機能だけ追加できます。
| モジュール | 月額 | 買い切り |
|---|---|---|
| DOM Surface | $30 | $650 |
| Power Trades | $25 | $490 |
| Volume Analysis | $35 | $720 |
| TPO Profile | $20 | $490 |
| Options Trading | $50 | $690 |
| Multi-Asset | $50 | $1,290 |
| Crypto | $40 | $990 |
「Volume Analysis $35/月」だけなら年$294。All-in-Oneの年間$588より安い。必要な機能が2つ以下なら個別購入のほうが得です。
見落としやすい費用
市場データ料金は別です。CME等のデータフィードは、どのライセンスにも含まれません。 プロップ側が負担する場合と、自己負担の場合があるので契約前に確認してください。
5. DD管理の実践|ここが最重要
ツールの話ではなく、失格しないための話です。Quantowerを使うかどうかに関係なく、ここを理解していないと評価に受かりません。
EOD型とTrailing型は「別物」
| 方式 | 判定タイミング | 含み益の扱い |
|---|---|---|
| EOD(日次確定) | 取引日終了時 | 含み益はカウントしない |
| Trailing(日中追従) | リアルタイム | 含み益もカウントする |
具体例で見る差
50,000ドル口座、DD額2,000ドル、現在の残高51,000ドル、含み益+800ドルの状態を考えます。
| 項目 | EOD方式 | Trailing方式 |
|---|---|---|
| 最高到達残高 | 51,000 | 51,800 |
| DD下限 | 49,000 | 49,800 |
| 余力 | 2,800 | 2,000 |
同じポジションでも、余力が800ドル違います。Trailing方式で「含み益が乗ったから大丈夫」と考えると、反転した瞬間に余力が消えます。
自分で計算する式
ツールがなくても計算できます。エクセルでも紙でも構いません。
EOD方式: DD下限 = 最高到達残高(確定ベース) − DD額 余力 = 現在の純資産 − DD下限 Trailing方式: DD下限 = max(最高到達残高, 現在残高 + 含み益) − DD額 余力 = 現在の純資産 − DD下限 日次損失上限がある場合: 当日の下限 = 当日開始時点の純資産 − 日次上限額 生存余力 = min(DD余力, 日次余力)
これらの計算式を組み込み、日々の損益から失格ラインと残りトレード回数を自動算出するテンプレートはプロップDD管理のExcel自動計算シートで無料配布しています。
評価と実弾で方式が変わる業者に注意
ここが最も危険な落とし穴です。業者によっては、評価フェーズと実弾フェーズでDD方式が変わります。 たとえばLucidの「Daily EOD」プランは、評価中はEOD、実弾ではIntra(Trailing)に変わります。
評価をEODの感覚で通した人が、実弾で同じ管理をして失格する。これは実際に起きるパターンです。実弾に上がる前に、必ず自分の業者の方式を確認してください。
6. 実際の設定手順
① ダウンロードとインストール
公式サイトからダウンロードします。無料版は登録不要で使い始められます。 有料機能に触れた時点で案内が出ます。
② 接続設定
プロップから指定された接続情報を入力します。
設定 → Connections → 新規追加 → Rithmic または Tradovate を選択 → 業者から届いたユーザー名・パスワード・サーバー情報を入力
接続情報はプロップの管理画面で発行されます。Quantower側では発行できません。
③ チャート構成
評価用の最小構成はこれだけです。
- 5分足チャート(メイン)
- 出来高(Volume)
- 前日高値・安値のライン
インジケーターを増やしすぎないでください。Free版はチャートあたり2つまでという制限があり、また見るものが増えるほど判断が遅れます。
④ 発注前のチェック
- DD下限までの余力を確認したか
- 今日の日次損失上限を把握しているか
- 指標発表の時刻を確認したか(業者によっては前後の取引が禁止)
7. Quantowerが向かないケース
正直に書きます。
① とにかく軽さを優先する
Quantowerは多機能なぶん、低スペックPCでは重く感じます。Tradovateのほうが軽い。
② 板情報だけを見たい
Bookmapのヒートマップのほうが直感的です。QuantowerのDOM Surfaceでも見られますが、特化型には劣ります。
③ 業者が独自プラットフォームを指定している
この場合は選択の余地がありません。ツールを選ぶ前に、業者の指定を確認してください。
どの業者がQuantowerに対応しているかは、5社の対応状況の比較にまとめています。
8. まとめ
Quantowerは「無料で始められて、必要なら機能単位で買い足せる」点がプロップ向きです。判断基準は1つに絞ります。
高度な分析機能が必要かどうか。
不要ならFreeのまま。必要なら、その機能だけ個別購入。全部使うならAll-in-One。いきなりLifetimeを買う必要はありません。
そして、ツールよりも大事なのはDD方式の理解です。 EODとTrailingを取り違えると、ツールがいくら良くても失格します。 まず自分の業者の方式を確認するところから始めてください。
出典・確認日
料金・機能: Quantower公式サイト(2026年10月21日確認)
DD方式の例: 各プロップファーム公式ヘルプ(2026年10月21日確認)
本記事の情報は執筆時点のものです。価格・仕様・規約は変更される場合があります。 契約前に必ず各社公式サイトで最新情報をご確認ください。